これからはウェディングドレスをレンタルする時代です
いきなりどっさりアドバイスしてしまうと、たいがいの男は反論する。
ワードロープ改革は、面倒でもキチンと段階を踏んだうえで実行するのが成功の秘訣である。
最大のチャンスは引っ越し。私と彼は初夏に出会い、その年の冬に同居生活をはじめた。
引っ越しは各自別々。
ひとり暮らし歴が彼より少々長く、荷物の多かった私がまず荷物を新居に運びこみ、荷物がほとんどない彼はひまな時にちょこちょこバイクで荷物を持ってきた。
仕事の関係もあり、昼間家にいるのは私。
本来は自分の荷物は自分でかたづけるのがわが家のルールなのだが、私はこの時とばかりに彼の荷物を整理した。
紙袋を開けてみると、まあ出てくる。
星マーク(?)の入ったネルのシャツや、インディアンちっくなフリンジつきのベスト、10年以上前に流行ったブラックのスリムジーンズ。
思わず「学会で発表します」といってしまいそうな、化石クラスのアイテムが勢ぞろい。
とはいっても、これらを彼が着ているのをみたことがない。
もの持ちのいい彼のこと、「とりあえずまだ着られるから」と取っておいたのだろう。
私は袋のなかから合格ラインの服だけを選んでチェストにしまい、ダメ出しアイテムをまとめ、彼の目につく場所に置いておいた。
仕事から帰った彼が食事をしてくつろぐのをみはからい、私はにこやかに彼にきいた。
「ねえ、これまだ着る?」そういいながら、1枚ずつダメ出しアイテムを彼にみせてゆく。
すでにこの前の段階で「似合わない」とすりこみしてあるので、彼は躊躇しながらも「着ないと思う」と答えた。
いくつか悩んだアイテムもあったが、「ここって収納スペースが少ないんだよね」とか「2年以上着ない服はダンスの肥やし」というと、「じゃ、いらない」ということに。
やや罪悪感もあったが、カッコよくなった彼の姿を想像し、心を鬼にした。
彼の気が変わらないよう、その場でゴミ袋に入れ、アツという間に彼のアイテムは半分近くになったのだ。
その後もう一度引っ越しをした結果、ダメ出しアイテムはほぼ壊滅した。
引っ越しは新たな場所に移り、「気分を新しく」という思いも含んでいる。
私は引っ越しの際は着なくなった服や、モトカレにもらったジュエリーを整理したりしてきた。
こういった心理をうまく使い、古いアイテムを破棄。
これならケンカすることなく、スムーズにダメ出しアイテムとオサラバできる。
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